北海道、東北、四国、九州、沖縄の大手電力5社が、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度(FIT)に基づく再生エネ発電電力の新規受け入れを管内全域で停止すると発表!

太陽光事業者に激震が走りました!

「急に発表されても、直ちに対応できるはずがない」。岩手県岩泉町で出力750キロワットの太陽光設備を計画している岩田邦明さん(59)は、説明会でマイクを手に声を荒らげた。

東北電に提出した買い取り申し込みの書類に不備があり、再提出を準備していたときに中断が発表になった。既に土地の購入やパネルの発注に約2億6千万円をつぎ込んだという。東北電の担当者は約550人の出席者を前に「謝っても謝りきれない」と口にした。

引用元: 東北電、再エネ買い取り中断説明会 事業者は動揺  :日本経済新聞.

しかし、ニュースを見てもなんで受け入れ停止になるのか理解できない人も多いようなので、
簡単にわかりやすく解説します。

 

受け入れできないのは、日本の電力送配電網に原因があります。

電力送配電網の構造

 

日本は、発電所で発電された家庭や工場へ送る放射型です。
欧米は、インターネットのように網の目のようなループ・メッシュ型です。

日本は、大手10電力会社地域内で計画通り発電をし、停電が無い堅固な送電網です。

欧米は、広い大陸各所に発電所があり、隣の周や隣国とも電力を融通できる柔軟な送電網です。

この電力送配電網が原因で、次の3つのことで再生エネ受け入れ停止に追い込まれました。

1.太陽光の発電量が多くて、供給が需要を上回ってしまう

天気の良い土日やゴールデンウイークに行楽に出かけて、事務所も工場も家庭も電力の需要が大きくダウンするのに、太陽光発電はどんどん発電し供給量が増えるのに、その電力を受け入れても供給先がなくなるので受け入れを停止さざるを得ないということです。

2.天候の急変に対応できない同時同量の原則

天候の急変で発電量が変化する太陽光や風力発電は、短期的に供給量が変化します。
それを予測して調整することが困難で、電気が溢れたり、不足したり安定しません。

日本の電力会社は、他の電力会社と緊急時を除いて電気を融通することはなかったので、受渡しの送電網は細く少ないのです。対して欧米は、融通することを最初から考えた送電網になっています。

3.原則的に逆流不可な送電網

日本の送電網は系統に分かれているので、一部地域の発電された電気を逆流させて他の系統へ振り分けることは原則的にできません。川でいえば支流の地域にある太陽光発電より、上流にある太陽光発電の方が受け入れやすいということです。

地域により有利、不利が発生します。

 

この3つの理由により、受け入れ停止になりました。

電力会社は、受け入れできないことを十分に予測できたと思います。
しかし原発再稼働するために受け入れ停止にすると、国民やマスコミも認識し、バッシングさせることを警戒して、なかなか言い出せなかったのではないでしょうか。

それと2020年までに発送電分離をすることになっているので、どこが責任を持つのか不明なことも原因だと思います。

 

解決方法をいくつか列記してみます。

1.余った電気を蓄える

太陽光発電や風力発電の電気を蓄電池に蓄える。
余った電気で電気分解して水素として蓄えて、燃料電池として利用する。

2.電力送配電網を見直す

送電網をフープ・メッシュ型に変えるのは、時間も費用もかかるので、長期計画が必要ですね。
また電力会社間での地域間連携設備を充実し、他の電力会社との連携をとる。

3.電力管理システムを充実して変化に耐えられる送配電網にする。

新幹線を時間通りに走らせ事故の起きない管理システムを作れる日本の技術で送配電網システムを作り上げる。

などなど、いろいろな方法があります。

 

ところでこんなニュースもありました。地熱発電は影響なしと・・・

地熱バイナリー発電は、太陽光発電とは異なり24時間安定した電力供給が可能でありベース電源としての期待も高い発電方式であるため、今後もその位置づけに変化はなく、九州電力の発表が同社の再生エネルギー事業計画に与える影響は軽微であると判断した。

引用元: 地熱バイナリー発電は九電ショック回避 ジオネクスト、鹿児島県の計画を再決議 

 

九州電力が受け入れ停止しているのに、鹿児島の地熱バイナリー発電は影響がないのは、昼も夜も安定して発電する原子力発電や火力発電と同じベース電源だからです。

日本はアメリカ、インドネシアについて地熱埋蔵量は世界第3位の資源国なのです。
温泉が出なくなるとの反対や、国立国定公園内にあり開発が制限されている制度の壁もありますが、不安定な太陽光や風力発電だけでなく、地熱発電に力を入れるべきだと思います

そろそろ電力会社バッシングするのではなく、政府も国民も真剣に日本の将来のエネルギー供給の姿がどうあるべきか、真剣に議論するべきだと思います。

 

以上、簡単にわかりやすく解説したつもりですが、、、いかがでしょう?

わかりやすく解説は、ほんとうに難しいですね。