一次募集は7月10日で終了し、二次募集はありません。

高機能換気設備の補助金締切7月10日が近づくと、本当に多くの問合せが寄せられ大変さが伝わって来ました。締切直前になり、「どうしたら良いですか?」との問合せに「もう無理です!」と失礼な物言いをしたことを反省しています。申し訳ございません。

環境省や補助金団体のCERA(静岡県環境資源協会)の大変さも伝わってきました。

実は、補助金執行団体の発表が遅いので、環境省にメールで問合せしたところ電話を頂き、HPの奥の方にさらっと掲載されてました。そして早急に対処するべく急いでいて、審査を2週間程度の短期間で行うとのことでした。

審査を簡易するのであれば申請も簡単になるので、私が申請代行するまでもないと思っていました。6月12日(金)締切のZEB実証補助金申請書をCERAへ提出し、休養予定でいたところその夜公募要領が公表され、見て驚きました。とても一般の方はもちろん工事関係者の方も簡易に申請できる内容ではなかったからです。

以下、申請の状況や今後について参考にしてください。

 

多くの問合せからわかったこと

■突然の公募
突然の公募を知り「どうしたら良いでしょうか?」と全国から問合せがあり、「お近くの業者の方に相談してください」と答えましたが、空調業者は多いのですが、高機能換気設備に対応できる業者は多くなく困ったようです。

■換気扇を補助金で設置したい
 多くの方が高機能換気設備を正しく理解されていませんでした。高機能換気設備とは「給気」と「排気」を熱交換をしつつ同時に行います。「熱交換式換気扇」とも言います。ロスナイとも言いますがこれは三菱電機の商標です。
 詳しくは前のブログ新型コロナウイルス対策高機能換気設備 設備や申請方法を解説を御覧ください。

■補助金でエアコンを交換したい
 以下のような勘違いが多くありました。 
・高機能換気設備とはエアコンのことだと思っている。
・公募要領で空調、照明を「任意」で申請できるとなっているので、空調だけで申請できる。

■補助金額の勘違い
「換気設備以外の設備の補助対象経費の上限額は、換気設備の補助対象経費と同額とし、それぞれ上限を1,000万円とする。」
・補助金額1,000万円 → 申請額の上限であり1/3で666万円、1/2で500万円が補助金額の上限となります。
・空調金額が換気設備を超えてはならないのですが、申請書Excel「別紙1及び別紙2」の初期バージョンでは、このリミッター設定がなかったので勘違いされた方もいたようです。

また「省エネ計算シート」もいつの間にか2.4に更新されており、数値が違ってきます。その更新日が明示されてないのも混乱の一つです。

 

申請採択及び交付決定 二次公募

応募申請書の採択は7月下旬、交付申請書の交付決定は8月中旬となっていますが、少し遅れるのではないかと思っています。CERAは数十件の申請書を審査している団体で、今回は数百件から千件を超えるような申請は初めてではないでしょうか。土曜日にも代行申請者の私に電話がありましたので休日返上で業務を行っているようです。

すでに公募金額28億円に達したとのことで二次公募は無いと告知しています。つまり書類上の不備以外の「審査項目案」による審査が必要になります。

ウ.削減量、エ.費用対効果は補助金額上限を超えた申請が当然有利になります。
オ.カ.キ.は申請書類だけでは判断出来ないと思います。
ア.イ.もどのように採点するのか、CERA及び環境省も苦慮しているのではないか。これは審査項目「案」ですので。

 

来年度の高機能換気設備の補助金

今までも既存建築物省エネ改修等推進事業(国交省)民間建築物のおける省CO2改修支援事業(環境省)などで補助対象でしたが、「改修」に対しての補助金ですので「新設」で対象なのはZEBのみでした。

新型コロナウイルス対策は来年度も当然必要であり、上記補助金でも「新設」も対象とするのではないでしょうか。その他の経産省の省エネ補助金も対象になるのではないかと推測します。

この補助金は内容が少し変わりつつ来年度もあると思います。今年度の第3次補正予算であれば来年3月に公募になります。ただし補助率が下がることが予測されます。

新型コロナウイルス第2波によりGo Toトラベルキャンペーンから東京が外されるなど、飲食店や宿泊施設など落胆されているのではないでしょうか。しかしいつか終息します。それまで諦めずに生き抜きましょう! 

作成:辻川英章