A類型の募集概要が2月27日に公開されました。B類型の募集要項ももうすぐ公表され、A類型もB類型も3月16日から募集開始の予定です。
 
A類型とB類型のどちらで申請した方が良いのかなど、判断のポイントを解説します。
 

補助率及び補助対象

補助事業者が中小企業者(個人事業主、小規模事業者を含む)又はエネルギー多消費企業の場合の 補助率は、補助対象経費の1/2以内とする。補助事業者がその他事業者であって、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別 措置法第17条第1項の規定により、賦課金に係る特例の認定(FIT減免認定)を受けた事業所の補助率 は、補助対象経費の1/2以内とする。その他事業者であって認定を受けていない事業所の補助率は、 1/3以内とする。

26年度補正予算 地域工場・中小企業等の省エネルギー設備導入補助金の補助率

26年度補正予算 地域工場・中小企業等の省エネルギー設備導入補助金の補助率

本事業における補助額の上限額・下限額。
・ 1事業者あたりの補助金上限額:1.5億円
・ 1事業所あたりの補助金下限額:50万円

補助金対象は、A類型「機器」のみですが、B類型「工事費」「設計費」も補助対象となります。
 
予算総額929億円のうち、A類型で800億円程度を予定しており、申請及び報告の負担が少ないA類型をまず検討してください。
 
なお、社会福祉法人、医療法人、NPO法人、宗教法人は中小企業者とはなりませんので注意してください。
また、エネルギー多消費企業とは、売上高に対するエネルギーコストの割合が10%以上の企業をいいます。
 
 

補助対象機器とは

 A類型の申請には、性能証明書の提出が必要です。その性能証明書発行には最新モデル省エネルギー機器であることが要件です。
 

《最新モデル省エネルギー機器の要件》

補助対象カテゴリー表に記載があり、同一製造メーカーの一代前のモデルとの比較において、年平均1%以上省エネルギー性能が向上していることが要件です。つまり申請時に最新モデルであることが条件です。
 

《対象外機器》

船舶、航空機、自動車、フォークリフト、建設機器は対象外。
テレビ、コピー機、パソコン、家電製品などは対象外。
 
消耗品(光源単体等)は対象外。LED電球や直管形LEDランプ単体では対象外なので灯具と一体型もしくはセットが条件ですので注意してください。なおB類型やエネルギー補助金では、この制限はありません。
 
屋外で使用される照明(街灯、広告、看板等に使われる照明器具)も対象外になっています。
 
A類の補助金は、今回が初めてなので詳細に決まっていないのが現状ですので、対象となるかどうかを事前に確認して申請準備をしてください。
 

資金計画

リース会社と共同申請することで、補助金以外の資金をリースとすることができます。
 

A類型は、設備の交換だけでなく、新設も対象

B類型やエネルギー補助金は既存設備との置き換えが条件でしたが、A類型は「新設」も対象となります。新たに事業活動を開始するための機器等の導入は対象外ですが、増築・改築等での機器導入は対象となります。
 

申請単位及び申請回数

A類型は、複数の事業所をまとめて申請することができます。
B類型は、事業所単位の申請となります。
 
例えば、本社と工場と営業所3ヶ所の合計5事業所を、まとめてA類型で申請することができます。ただし申請は1回のみですので、本社の申請が通ったので、やっぱり工場も申請しようとしても出来ません。
 
本社の照明をA類型で申請し、工場のボイラーや空調施設などを工事費も含めてB類型で申請することはできます。ただし同じ事業所を(工場をA類型とB類型など)申請することはできません。
 
少々ややこしいですが、A類型は事業者単位、B類型は事業所単位。
A類型は「者=社」単位で、B類型が「所」単位ということです。
 

必要書類

「省エネ計算や様式などの一部が省略できる」とは言え、ポータルへの入力後に出力して、キチッとファイリングして提出しなくてなりません。さらに交付申請書より事業開始から補助金交付までの完了報告書の作成が大変です。工事前・工事中・工事後の写真を撮影し、ナンバリングなど整理して提出することも必要になります。
 
詳しくは、こちらを御覧ください。
 
【注意】A類型は、申請時に3社の競争入札が必要になります。B類型は、申請時には1社の参考見積書だけで、採択後に3社見積りを実施します。
 

事業の基本フロー

A類 基本フロー
 

その他の注意点

  • 性能証明書の発行団体登録が始まったばかりなので、発行に時間がかかることが予測されます。早めに準備された方が宜しいでしょう。
  • 補助金交付決定前に着手(発注・契約を含む)した場合は、取消しになります。
以上、ざっと解説しました。前にも言いましたが今回が初めての補助金ですので、不明な点や判断出来ないことも多いのが現状です。聞きたいことがあれば気軽にご連絡ください。可能な限りお答えし、不明な点があれば調べます。
近々、正式な公募要項が公開になります。またB類型の公募要項も公開されますので、申請ポイントを解説します。