国交省の建築物の省エネ補助金既存建築物省エネ改修推進事業は、CO2削減を目的とする建築物の省エネの補助金です、断熱、複層ガラスや日射調整フィルムなどの躯体改修と空調、照明、給湯、換気などの設備改修の設備費及び工事費の3分の1が補助されます。
この補助金は国交省に提案申請書を提出し採択後に、さらに審査団体に交付申請書提出と2回申請書を提出しなければなりません。建築物の省エネですので一級建築士の確認も必要です。またBELS(建築物省エネルギー診断表示制度)評価も必要で、申請するだけで難しい補助金です。
予算額は他の補助金との兼ね合いもあり、概ね20~60億円程度と推測します。
ここ数年の申請数及び採択件数は、下表の通りです。
一昨年、昨年と採択率90%以上でしたが、今年は採択件数38件で採択率約35%。さらに2次公募を予定してましたが急遽中止になりました。今年の審査は厳しくなるとのことで採択件数が大幅に少なくなり、また昨年の採択件数が248件と多く、その交付申請書の審査を詳細に行なった結果、審査が追いつかず2次公募が中止になったのかとも思います。他の省庁もそうですが、このところのマスコミなどが補助金不正を追求すればするほど、厳密な審査になってます。
2次公募を予定していた事業者は、来年度に先延ばしにしたり、補助金なしで施工するなど対応に追われたようです。
8月末の財務省への31年度概算要求額は、ここ数年と同額程度です。来年度は申請数も採択件数も増えることが予想されます。建物全体での省エネ率15%以上が条件ですが、より高い省エネ率の施設から採択されますので、今から準備検討されることをお勧めします。
<経産省|30年度 省エネ補助金の総括 31年度予想と対策>
https://zero-energy.jp/blog/2707/
<環境省|30年度 省エネ補助金の総括 31年度予想と対策>
https://zero-energy.jp/blog/2718/
作成 辻川英章