二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金は約38の補助金(2018年度)に分けれています。ZEBやZEHもそのひとつですが、ここでは下記環境省の補助金の採択結果を記載します。
- CO2削減ポテンシャル診断推進事業
- ASSET事業(先進対策の効率的実施によるCO2排出量大幅削減事業設備補助事業)
- 再生可能エネルギー発電・熱利用設備導入促進事業
- 設備の高効率化改修による省CO2促進事業
なお3、4は現在それぞれ2次募集、3次募集が行われており、その結果をもとに10月下旬にブログにアップする予定です。しばらくお待ちください。
CO2削減ポテンシャル診断推進事業
補助金は次の2つに分かれています。
1)CO2削減ポテンシャル診断事業(補助金上限90~110万円)
2)低炭素機器導入事業(補助率1/3 補助金上限2000万円)
1)の診断結果をもとに、2)の低炭素機器導入事業の補助金を申請できます。1)診断への応募は、上限内に収まる金額になり実質無料ですので応募が多くなり、書類に間違いがなければ全て採択されます。2)機器導入は、事業所の予算もあり少なくなります。1次公募では1)診断の補助金を優先させますので2)機器導入の採択件数は少なくなる傾向があります。
この補助金は2020年(令和2年)が最終年になりますので、1)診断の申請数が少なくなるのではないかと予想します。
ASSET事業
ASSET事業は、L2-Tech先導的低炭素技術(Leading & Low-carbon Technology)に認証された製品を50%以上であることが条件です。認定製品の充実されれば申請数も増え、昨年今年と2次募集は行われておりません。これも来年度が最終年です。
再生エネ電気・熱自律的普及促進事業
1再生可能エネルギー設備導入事業(経産省連携事業)
2再生可能エネルギー設備導入事業化計画策定事業
3温泉熱多段階利用推進調査事業
4離島の再生可能エネルギー・蓄エネルギー設備導入事業 民間応募可
5熱利用設備を活用した余熱有効利用化事業
6再生可能エネルギー事業者支援事業費(経産省連携事業) 民間応募可
7再生可能エネルギーシェアリンクグモデルシステム構築事業(農水省連携事業) 民間応募可
8蓄電・蓄熱等の活用による再生可能エネルギー自家消費推進事業 民間応募可
これは再生可能エネルギーの電気及び熱利用に補助金を支出する事業です。しかし事業目的に「地方公共団体等の積極的な参加・関与を通じて・・・」とあるように、地方公共団体の申請は高い採択率になっています。更に民間申請可能事業でも行政の関与がある方が採択率が高くにります。
なお第2号、第8号事業は2020年度から外されました。
設備の高効率改修支援事業
1設備の高効率化改修による省CO2促進事業 【2017〜2020年度】
2熱利用設備の低炭素・脱炭素化による省CO2促進事業【2019〜2023年度】新規事業
3温泉供給設備高効率化改修による省CO2促進事業 【2019〜2023年度】新規事業
1設備事業
空調、ボイラ、変圧器などの部品を交換及び追加することでCO2削減に寄与する事業。従来からある事業であり採択数が多い。具体的には下記のような内容です。
・空調用コンプレッサ交換、台数コントローラ追加
・インバータの追加
・変圧器の交換
・省エネ制御装置の追加
・ヒートポンプの追加
2熱利用事業
・熱利用設備 加熱炉、乾燥炉、蒸気ボイラー、ヒートポンプ給湯機等
(空調設備、事務所用設備は除く )
・熱利用設備の稼働に必要不可欠な付帯設備
受電設備、燃料タンク、貯湯槽等
(当該熱利用設備のみに利用する付帯設備に限る)
・熱利用設備の最適運転を行うために必要な機器
計測器、EMS機器等
具体的には、温泉昇温用ヒートポンプ増設や蒸気ボイラの新設などです。なお「分析事業」(上限100万円)と「新増設事業」がありますが、今年度は全て「新増設事業」でした。
3温泉事業
ポンプ、ケーシング管、制御盤、貯湯槽、配湯管や断熱、インバータ追加など、温泉供給設備の高効率化改修を行う「部品・部材の交換及び追加」する事業で「分析事業」(上限1000万円)と「新増設事業」があります。
新増設事業では、ポンプのインバータ制御化、配管交換及びケーシング管追加、貯湯槽の交換などです。
2熱利用事業と3温泉事業は、2019年度から新規公募になり、申請数及び採択数が少なくなっていますが、2020年度は多くなるものと思われます。
作成:辻川英章